テーマ:女トラ第伍章

ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆249

翌年 9月20日 麻理子達は横浜のとある霊園を訪れていた。 雄一郎と澄子が眠る墓碑を拳斗や裕司達、男手で綺麗に掃除をする。 磨き上げ水を数回、丁寧に掛けると千晶が墓前に花を手向ける。 「澄子さん、永ちゃん、昨日、長い旅、歌ってくれたよ・・・・・・」 里香から線香を受け取り、それも手向け両手を合わせ静かに目を…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆248

澄子の四十九日法要を迎えたある日、裕司達、神崎夫妻のYAZAWA仲間は寺田兄弟の呼び掛けで神崎宅へと集まる事となった。 催事、納骨等を終え神崎宅のリビングに上がると程無く2人の中年男性が訪れてきた。 1人は司法書士、もう一人は行政書士との事で全員、揃った事を確認すると 「えぇーっ皆様、本日はお忙しい所、この場にお集まり…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆247

葬儀が終わり梶ヶ谷の家に帰る裕司と麻理子。 居間に迄上がると心身共に疲れ切ってしまっていた麻理子は喪服のまま気を失う様に畳の上で眠ってしまった。 布団を引いて目を覚まさない様に麻理子を何とか抱き上げ寝かしつける。 そこにミィが駆け寄って麻理子の寝顔に肉球を押し付けようとする。 「コラコラ駄目だよ!」 裕司が…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆246

澄子の悲報が翌、昼過ぎに寺田護から裕司と真純に伝えられると瞬く間にそれは仲間達にも広がり夕刻を迎える頃には皆が神崎宅に集まっていた。 誰もが悪い冗談だと思わずにいられない中、その受け入れ難い残酷な現実を目の当りのすると言葉を失い暫し茫然とする以外成す術が無かった。 特に麻理子は余りのショックのせいなのか青褪めた表情で震えなが…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆245

久しぶりに見る愛しい人の姿に胸が高鳴る澄子。 だが同時に、その優しさに溢れ春の毀れ日の様な穏やかな表情は高鳴る鼓動とは裏腹に、どんな時も澄子を安心させてくれた。 雄一郎が傍に居てくれるだけで護られている様な。雄一郎が居てくれたから自分はこれまで生きてこれたのだとゆう想いが自然と込み上げてくる。 ふと、この時、澄子は千晶…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆244

「いやぁ~矢沢ってぇのはホントに凄いぞっ!」 ある日、帰宅した雄一郎が開口一番そう切りだした。 それは裕司に誘われて行った1999年9月15日、いわゆる『あり爆』の夜の事。 呆気にとられる澄子をお構いなしに興奮した様子でその日の感想を熱弁する雄一郎。 夫が何か一つの事に夢中になるのを初めて見たと同時に子供の様に嬉…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆243

あっとゆう間にアルバム全曲を聴き終えてしまう。 リピートしようと立ち上がるも一度、書斎を出てキッチンへ。 コーヒーを入れる為に湯を沸かし、その合間にリビングに有るダンボール箱へと向かう。 昨年同様、沢山のバースデー・プレゼント。 バッグやキッチングッズ等の実用的な物からジュエリーに洋酒、フレグランス、アロマキャン…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆242

この日は日曜日とゆう事も有り時計が終了予定の10時を示すと宴は延長する事無くお開きとなった。 店の前で仲間達全員に見送られ澄子達を乗せたクラウンが走り出す。 「今日は、こんな遅く迄、私に付き合って下さってありがとう!」 「いえ!こちらこそ普段じゃ体験出来ない色んな機会に恵まれまして」 「兄貴、楽しんでたもんな…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆241

高校時代、犬猿の仲であった敏広と美由紀のカップリングは当時を知る者達からすれば正に青天の霹靂で加藤豊もライヴ直後、二人が一緒に居る事に目を疑い、これから付き合うと聞かされた時は、それこそ目玉とリーゼントが飛び出る位に驚いた。 またサギ高軽音部OB達も 「あの鮫島美由紀と大塚先輩がなぁ!!」 と居酒屋にてライヴの感想そっ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆240

宴が始まって1時間後、ライヴ会場近くのファミレスで本日、頑張ってくれた部員達を労う為にプチ打ち上げを開き先程、全部員を無事に帰宅させた琴音が合流。 「お待たせしましたぁ!」 「お疲れ様~!」 「お疲れ様でした!今日は最高な一日でした!!」 「コットン凄い弾けてたよねぇ!」 「もう止めてよぉ!」 「吉岡…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆239

「まぁ!美味しい!!」 「ホント!レストランの味みたい!」 「美味ぇ!こりゃ何杯でもイケますよ!」 「これは本当に美味しいですねぇ!」 「ダーリンのビーフ・シチューは世界一よ!」 「赤ワイン欲しくなるわね」 皆が洋助のビーフ・シチューに舌鼓を打つ中 「洋助さん、御代わり!」 千晶が平らげた…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆238

「これで良しっ!」 ライヴ終了直後、打ち上げを兼ねた澄子のバースデー・パーティーの準備の為、娘の愛美と共に会場を一足先に出た眞由美は自分の店のテーブルで、たった今デカイ紙にマジックで書いた『お知らせ』を満足気に眺めていた。 そのお知らせとは 『本日完全貸切!関係者以外立ち入り禁止!入ったら殺す!!』 特に『殺す!…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆237

ソロを吹き終えると目前から突風とも思える様な物凄い歓声と拍手が華音を襲った。 ビックリしてステージ上から客席を見渡す華音。 それ等全てが自分に対して向けられているとゆう事を自覚出来ずに戸惑っているとヴォーカルの裕司が歌いながら自分の方を向いて親指を立てている姿が目に入る。 自然と裕司に対して屈託の無い笑顔を浮かべてしま…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆236

第2部一発目の♪恋リバでノリノリな雰囲気となった会場内。 立て続けに曲は♪あの夜・・・へ ここでもイントロからサギ高吹奏楽部の精鋭12人は、その存在感を発揮。 その後の♪GOOD LUCK!!♪ラッキーマンでも重厚感有るサウンドでライヴに彩を加え続く♪さめた肌では高校生とは思えない程に色気の有る音色を聴かせてくれた。 …
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆235

敏広が一番手でステージに出てくると永ちゃんコールが止み一斉に歓声が上がる。 「ヘィ!ワントゥー!!」 沸く会場。 「えぇ~っ皆さん、実は残念なお知らせが有ります」 敏広の重々しいMCに響めく場内。 「これから演るのはアンコールでは有りません・・・・・・」 神妙な面持ちで観客を見渡し場内が静まると途端に…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆234

敏広が控え室の扉を開け全員が中に入ると同時に携帯の着信音が鳴り響いた。 「おおっとぉ!これはもしかして!?」 各自メール・チェックをする。その内容は全て同一の物であった。 「よっしゃ!プランBに変更だっ!」 「そう来なくっちゃ!!」 ハイ・タッチをしている所にドアがノックされ琴音が顔を出す。 「お疲れ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆233

奇跡的な光景であった。 殆どの観客が身じろぎ一つせず裕司の唄とYASHIMAの演奏に聴き入り控え室では琴音やサギ高吹奏楽部員達もモニター画面に釘付けとなって音効さんや会場関係者も、その場で立ち尽くす様にステージを眺め、それ等全てがこの♪長い旅とゆう曲の世界観と自身の人生を自然と重ね合わせてしまい多くの者が涙していた。 「長い…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆232

ある日の、当時は社宅の一室であった神崎宅 「なぁ裕司!ウチの女房は最高だろう!そう思わんかぁ!?」 また、いつもの展開だと苦笑する裕司。 「えぇ本当に」 だがそれも事実。 二人で飲んでる時、雄一郎が酒に酔うと大抵話題は奥さんの自慢話になる。 「お前も早くウチのみたいなの見付けて身を固めろ!」 「…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆231

約2ヶ月前 「ホントに大丈夫か?」 訝しげな表情の敏広。 「保証は出来ないけど頑張るよ」 「失敗したら全てが台無しに成るかもしれないぞ」 「解ってる。でも、この曲だけは俺に弾かせて欲しい。いや、俺が弾くべきなんじゃないかと思えてならないんだ」 「まぁ裕司が自分から、こうゆう事言い出すのは珍しいよなぁ」…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆230

2曲目が終わるとステージ上手側にスポットライトが当てられる。 「よーこそぃらっしゃいどーもっ!!」 バンマスの敏広によるYAZAWA風の挨拶に拍手と笑いが起こる。 「12年ぶりにYASHIMA、オリジナル・メンバーでの完全復活です!」 これには豊とサギ高軽音部OB、それから美由紀が大拍手を送ってくれた。 「…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆229

初っ端から物凄い盛り上がりの会場。 嵐の様な歓声の中、マイクスタンドを片手に握り締めた裕司が客席全体をゆっくりと見渡す。 《裕クン・・・・・カッコいい》 そんな本物のロック・スターの様な風格を漂わせてる裕司についつい見惚れてしまう麻理子。 歓声が落ち着いてきた頃合に裕司が後を振り返りキー…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆228

控え室から2階席へと移動した麻理子が真純の隣の席に座ると、ほぼ同時に会場内の照明が落とされた。 拍手と歓声の中、会場全体を震わせる様なCの重低音がフェイド・インしてくるとステージ上のライトがゆっくりと灯され上手側から本日主役であるYASHIMAのメンバーのシルエットが一人また一人と姿を現す。 更に拍手と歓声が大きくなり、それ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆227

前座であるサギ高吹奏楽部1年生による演奏が無事に終わり20分間の休憩に入る。 第2部開演予定時間10分前になると、ようやく拳斗が客席に姿を現した。 「ねぇ、寺田さんの話って何だったの?」と眞由美。 「いや・・・・・大した話じゃ無い」 拳斗がこうゆう物言いをする場合は実際には逆の事が多いのを眞由美は長い付き合いで知…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆226

《きゃあ~~~~~~~~~っ!!》 柱の影に隠れながら麻理子は敏広と美由紀のキス・シーンを赤面しながらもガン観していた。 《さっすが敏広!》 《うんうん!!》 裕司の呟きに賢治と加奈子も大きく頷く。 《仲良き事は美しき哉》 清純も一緒になって、その光景を眺めていた。 硬直していた美由紀の…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆225

突然の告白に固まる敏広。 美由紀は恥かしそうに顔を赤らめ再び下を向いてしまう。 「・・・・・・あの頃・・・・他に・・・・・」 美由紀が続ける 「どんな風にしてアンタに話しかければいいのか・・・・判らなくて・・・・・それで」 気持ちを素直に伝えられない時、想いとは逆の行動を取ってしまうのは男も女もよく有る事。…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆224

「久しぶり!」 「お、おぅ・・・・・」 笑顔の女と反対に敏広の表情は冴えない。 同時にこの時、賢治と裕司も同じ様な顔をしていた。 鮫島美由紀は敏広達の同級生で当時、女子新体操部のキャプテンでもあった。 学校一の美人で成績も優秀。新体操の方も運動部の弱いサギ高の中で唯一実業団からの誘いが有る程の実力で下級生の…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆223

そして、いよいよライヴ当日 最終リハの為、前日同様、朝9時に会場に集まると駐車場には既に数台のYAZAWA仕様車が停まっていた。 数時間後には他のスペースも様々なYAZAWA仕様車で埋め尽くされ、その光景は本物の矢沢永吉のコンサートと勘違いしてしまいそうな程に壮観で道行く人々の目を否応なしに引き付けた。 開場時間は午後…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆222

ライヴ前日 麻理子とYASHIMAのメンバー、それと琴音達サギ高吹奏楽部は朝の9時に本番リハーサルの為に会場である川崎うぉるふぃホール(実在しません)に集まった。 「すみませーん!こっち、いまいち自分の音が弱いんで上げて下さい!」 敏広が音効さんにマイクでモニターの音量調整を頼む。 そこに 「お疲れ様!」 …
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆221

「あの吉岡さんて人、本当に凄いね」 「やっぱ麻理ちゃんも判る?」 「うん!」 練習後に裕司宅へと一緒に帰る麻理子と裕司。 「今日、私も最初から最後まで身体が自然とリズムに乗っちゃってた」 「解るよ!俺も歌ってて凄く楽しくて何てゆうか練習って事を忘れそうになっちゃってさ」 「今日の裕クンいつも以上にすっ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆220

「よう!久しぶりだな!」 「あ、ご無沙汰してます!」 賢治も立ち上がってお辞儀をする。 「あぁ裕司達は初めてだったよな?こちら吉岡清純さんだよ」 「えぇ!あの!?」 吉岡清純 日本のジェフ・ポーカロと呼ばれるスタジオ・ミュージシャンで国内外の音楽関係者から絶大な信頼を得ているグルーヴ・マスター。 …
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