テーマ:女トラ第弐章

ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆069

♪今・揺れる・おまえ、が流れる店内で眞由美はカウンターに右手で頬杖を突いてジッと拳斗を見詰めていた。 視線はそのままに空になったロック・グラスに左手でバーボンを注ぐ。 拳斗がそのグラスを取ろうとすると眞由美は渡すまいとゆう風にグラスを取り上げ一口飲んだ。 「勤務中だろ。いいのか?」 「平日だもん。もう客も来ないわ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆068

何だかさっきと違い神妙な面持ちの里香。 「あの・・・」 「どうしたの?」 「お二人には改めて、ちゃんと御礼を言わなきゃと思ってて・・・」 再び互いの顔を見合わせる眞由美と拳斗。 「あの・・・本当にありがとうございます!」 「何よ急に改まっちゃって」 「いえ、私、ってゆうか私達・・・本当に眞由美さ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆067

「ちょっと明日じゃなかったの!?」 届いたメールを読んで真純は声を上げた。 「どうしたの?」 「旦那が今、羽田に着いたって!」 大急ぎで帰り支度をする真純。 「それじゃ帰るわ!里香ちゃん、またね!」 「あ、はい。お気をつけて」 慌しく帰って行く。 「出張って言えば」 里香が口を開く。…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆066

「でもメドゥーサは元々は美しい女性だったんですよ」 バースデー・パーティーの時、そっち方面に明るい麻理子が話し始める。 「じゃあ何だって化物なんかに?」と眞由美。 他の者が言い出したのなら、それこそ一睨みで終わりだが麻理子だったので眞由美も聞く耳を持った。 「諸説あるんですが、よく言われてるのは女神アテナの逆…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆065

『眞由美は永ちゃんに女にして貰った』 聞き様によっては誤解を招く言回しだが少なくとも朝倉家の人々は皆、本気でそう思っていた。 以来、眞由美は短かった髪を伸ばし始め自分から女の子らしく振舞う努力をし、その成果は家族が驚く程、日に日に現れ中学に入学する頃には男らしさは完全に消え失せ、すっかりセーラー服の似合う女の子に変貌していた…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆064

朝倉眞由美は1960年6月1日に横浜市戸塚区で建設会社を営んでる家庭の4番目の子として生を受けた。 上の3人が皆、男であった為、初の女の子とゆう事で両親、祖父母は非常に喜び3人の兄も自分達が兄貴として妹を守るとゆう使命感が芽生え眞由美の誕生は朝倉家にとって非常に明るいニュースであった。 所が、そんな家族の想いと正反対に眞由美…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆063

「あぁ~情事さん!こんばんは!」 「里香ちゃん元気だった?」 「はい!」 「珍しいわね。平日に来るなんて」 「旦那が明日、出張から帰ってくるから最後の自由時間を有意義に過そうと思ってね」 3人が同時に顔を合わせるのは眞由美のバースデー・パーティー以来である。 眞由美はハイネケンの瓶を真純の前に置いた。…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆062

里香が高校1年のある土曜日。 例の彼の影響で矢沢永吉に興味を持ち始めた頃に好奇心でウィスキー・コークを飲んでみた事があった。 その日は梅雨も明けてよく晴れた蒸し暑い日だった。 帰宅すると誰も居ないので偶々、冷蔵庫にあった1.5リットルのコーラに父親のウィスキーを拝借して自室で作ってみたのだ。 調度良い配分が判らな…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆061

永悟の新人戦の日。里香は外回りだったのをいい事に二人に内緒で競技場にこっそり寄り道して観客席でその光景を直に観ていた。 「何だか私も一緒に走りたくなっちゃいました」と嬉しそうな里香。 「駄目よ。二人の邪魔をしたら」 「そうですね。うふふ」 例の騒動以降、永悟と千晶はそれまでの喧嘩する程仲が良い状態から徐々に良い雰…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆060

千晶は祈る様に両手を握り締めながらブルブルと震えていた。 「マネージャーが緊張してどうする!」と陸上部の顧問。 「だって・・・」 2学期に入って直ぐに千晶は陸上部に自ら進んで入部しマネージャーを請け負った。 9月中旬、この日は新人戦。 永悟達の学年が主力になってから初の公式戦である。 そして今、千…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆059

「千晶ちゃん」 「私の事ならもういいです」 眞由美の方に近づいてゆく千晶。 「いいのか本当に?」 「遠慮する事なんかないぜ」 「何なら俺達がきっちりケジメつけさせてやるよ」 次々に千晶に声掛けする男達。 男達なりの千晶に対する気遣いであった。 「いいんです。・・・それに・・・」 言葉…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆058

10メートルは離れていた場所から一瞬の間に正一の顎、目掛けて飛んだ眞由美。 会心の一撃であった。 喰らった正一は吹っ飛んで、そのまま後ろのベンツに倒れ込み直撃した後頭部がフロントガラスを粉々に砕き反動でボンネットを転がって地面に崩れ落ちた。 「ひぃ~~~~~っ!しょ、正一ぃ~~~!!」 「あぁ~、あんちゃぁ~~~…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆057

ケンメリ、ハコスカ、マークⅡツアラーV、クラウン、ワゴンR、エルグランド等にZZR、ファット・ボーイ、CBX、カタナ、等々 様々な年代、多様な車種の矢沢仕様車とバイクが正三達を背後から追い詰める様な陣営を形作る。 ナンバーも品川、横浜の他に湘南、尾張、なにわ、広島、札幌、秋田等、幅広く、彩られたYAZAWAのグラフィックもキ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆056

ベンツを中心に左右に停まった型遅れのセドリックやグロリア等から柄の悪い男達がゾロゾロと出てきてはトランクから金属バットや鉄パイプを取り出し始めた。 「へへへへ!お前等、終りだよ!」 木刀らしき物を片手に正三が前に出てくる。 正三の後ろに横一列に配置する16人程の男達。 「お前等、全員、思い知らせてやるよ!俺を怒ら…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆055

千晶の姿を見て遥子達は正三やA達に対して激しい怒りを憶えた。 拳斗が車の中から工具を取り出し千晶の手に填められた手錠のチェーンを切り離す。 その間に遥子は葵の居る方へと歩き始めた。 すると 「よーぅ、よーぅ、ネエチャンYoーっ」 正三がナイフを、ちらつかせながら遥子に近づいてくる。 「遥子さん!」 …
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆054

ドラムロールの様なエンジン音が鳴り響く中、永悟達は一瞬、時間が止まったかの様な錯覚に陥った。 「な・・・何だ?誰だよ?」 正三達もバイクに跨りヘルメットを取る、そのシルエットに困惑する。 「千晶ちゃん!永悟君!」 「・・・眞由美さん?」と永悟。 正三達の意識が眞由美に向いて油断している隙に千晶は脱兎の如く走…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆053

走り出す永悟の前にAが立ち塞がる。 「おめぇの相手は俺なんだよ!」 大きなモーションで永悟を殴ろうとするA。 だが永悟はそれを左腕でブロックし、反射的に右の拳を繰り出した。 Aの左上顎を捕らえAが尻餅を着く。 直後にDが蹴りを入れてきた。 身構える永悟。だが喰らった、その蹴りは大して痛くない。 …
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆052

「今日とゆう今日は、きっちりケジメ着けてやんぞ」 「俺達をナメ腐った事を死ぬ程後悔させてやっからよ」 「土下座でもして許して欲しいってかぁ?」 「残念だったな。泣いて詫びたって許してやんねぇよ!」 と言ってゲラゲラと笑うAとD。 「オイ聞いてんのかよっ!?」 「ビビって口も利けなくなったのかぁ?」 …
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆051

「あ・・・・・あ・・・・・あ・・・・」 ガタガタと大きく震えながら泣き顔で声にならない声を漏らす里香。 「落ち着いて。大丈夫よ」 里香の肩をしっかりと掴む眞由美。 「誰かお水をお願い!」 真純がホテルのスタッフに叫ぶ。 「え・・・永悟が・・・・・千晶ちゃんも・・・・・」 震える手で眞由美に携帯を…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆050

6月1日は眞由美の誕生日。 そして毎年6月の第一土曜日には『情事』こと真純が幹事となってバースデー・パーティーが開かれるのが恒例であった。 昔は眞由美の店で行われる小規模な物であったが年を追う事に参加者が増えだして店では対処しきれなくなり3年前から真純の友人がマネージャーをしている川崎駅近くのホテルの宴会場を借りて開かれる様…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆049

京急川崎駅からパーティー会場のあるホテルに着いた所で里香は携帯を取り出した。 エントランス前には4台のタクシーが待機していたので今直ぐ永悟達を向えに行く事が可能である。 やじうま根性が湧いてしまい里香は自分の方から永悟に電話を掛けてみた。 4コール目の途中で繋がる。 「もしもし永悟?千晶ちゃんとの用事は済んだかし…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆048

携帯が鳴り出した。 ダースベイターのテーマの着メロに舌打ちをしつつ電話に出る。 「もしもし」 「よーぅ、よーぅ、おめぇ等、今、何してんだYo-っ」 声にも喋り方にもウンザリしたくなる。 「あぁ、ちょっと・・・」 「何だよおめぇ。俺に内緒かYoーっ!」 「いや、そうゆう訳じゃ・・・」 やっぱ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆047

神園家が住むマンションの最寄の駅である京急線、雑色駅に着いた所で永悟の携帯が震えた。 「何だよもう・・・」 届いたメールを読んで永悟は、ため息をついた。 「どうしたの?」と里香。 「千晶から」 「何て?」 「今から六郷土手に来いって」 「あら」 「野球場で待ってるって・・・何なんだよ一体・…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆046

「あっ、もうこんな時間!」 5時30分を指した時計を見た千晶が声を上げる。 「パーティーは7時よ」 「うん。でも6時にちょっと友達に呼ばれてるんだ」 「あら、忙しいのねぇ」 「叔母さん、六郷土手って自転車と電車どっちで行ったらいいかな?」 「六郷土手?」 大田区側の多摩川河川敷にある六郷土手は里…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆045

6月の第一土曜日。夕方5時過ぎ。 部活を終え帰宅した永悟が自宅マンションの鍵を開けようとした時に隣の部屋の扉が開いた。 「永悟お帰り!」と千晶が部屋から出てくる。 「あ、ただいま」 永悟は、その時の千晶の私服姿に目が止まった。 勿論、千晶の私服を見るのは初めてでは無いが普段、制服姿に慣れてしまってるせいか、…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆044

「あーっクソーッ!ムカツク!!」 ゲーセンのパンチング・ゲームにパンチを打ち込む例の4人組のリーダー格。 今後はこの生徒をAと表記する事にする。 「他の奴にターゲット変えっか?」と4人の中で一番背が高いB。 「いや、あいつだけは絶対に許せねぇ!!」とA。 「あぁ!俺もあのナメくさった野郎はフルボッコにしてや…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆043

「で、こちらのお嬢さんは永悟君のカノジョ?」 愛美のこの一言で千晶の表情が少しだけ緩む。 「ち、違います違います!ただの従姉弟です!」 全力で否定する永悟にムッとする千晶。さっきよりも、おブスな顔になる。 「そうなの?でも二人とも、お似合いよ」 その言葉に複雑な表情を浮べる永悟と千晶。 愛美は本当は従…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆042

その日、神園母子と従姉弟の千晶は7時15分位に眞由美の店に訪れた。 因みに『約束の土曜日』以降は、すべて通常営業である。 ドアを開けると♪世話がやけるぜ、が聴こえてきた。 「いらっしゃ~い」と眞由美。 「こんばんは。すみません何かこんな事になっちゃって・・・」 「謝る事無いわ。仲間の家族は私達にとっても大切…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆041

永悟が『戦う意思』を示した事によって愛美が言ってた通り学校内での永悟の周囲に変化が現れた。 先ず同じクラスの陸上部員が自分達から永悟とコミュニケーションを計る様になってきたのだ。 千晶以外に味方が居なかった永悟にとってこれは嬉しい出来事であった。 やがてその変化はクラス、学年全体にも広がり、始めの頃の味噌っ粕ぶりが嘘の…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆040

ヘロヘロになってもう追い駆ける気力も無くなった風に見える4人組を見て勝ち誇った様な顔の永悟。 その時 「神園」 「あっ!」 「その練習はこれで終わりだ」 校舎から出てきた3年生5人の中の一人が告げた。 「は、はい」 その5人は陸上部の主力メンバーで声をかけてきたのは部長である。 そこに今度…
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