テーマ:女トラ第壱章

ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆021

「何、聴いてるの?」 高校生活3日目の朝に教室で1時限目の教科書を見ながらポータブルCDプレイヤーを聴いていた麻理子に登校してきた遥子が尋ねた。 「ビリー・ジョエル」 「聞いた事ある!名前だけだけど」 「聴いてみる?」 「ありがと」 遥子は麻理子からヘッドフォンを受け取り耳に当てた。 この時、入…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆020

森野楓は麻理子の母、香澄の5歳下の妹で聖蹟桜ヶ丘の郵便局職員であった。 美人だが結婚願望が無く独身だったので姪っ子の麻理子を我が娘の様に可愛がり、また麻理子の父、孝之が家族サービスに消極的であった為、麻理子をディズニーランドや海、プール等のレジャーに連れて行ってくれるのも楓だったので麻理子もよく懐いていた。 その叔母、楓の趣…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆019

麻理子が最初に所有した矢沢永吉のCDは昨年のクリスマスに遥子がプレゼントしてくれた2枚組のベストアルバムのTHE ORIGINAL。 その後、年明け早々に自分でTHE ORIGINAL 2を購入。 それから先日の新年会でも話題に上った『情事』を今日の仕事帰りに買ってきて、たった今、一周、聴き終えた所であった。 矢沢永吉…
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☆女トラ・キャラ・イメージ☆

モデルとは違うんですが女トラのキャラクターにリアルの有名人をイメージして重ねると執筆活動が捗りまして因みに現時点で登場したキャラのイメージは以下の通りです 山本麻理子(やまもとまりこ)/皆藤愛子 槙村遥子(まきむらようこ)/松下奈緒 大塚敏広(おおつかとしひろ)/高知東生 矢野賢治(やの…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆018

「ママ、時間よ」 時計が11時5分前を示した頃にカウンターの奥で洗い物をしてた愛美が告げた。 「え?もう?」 「楽しい時間は経つのが早いわねぇ」 「ホントに」 「それじゃ集金するわ。一人3千円ね!あ、神崎さんは、いいからね」 「え?いや、払うよ」と真純の言葉に戸惑う雄一郎。 「いいわよ。だってレ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆017

「こんばんは~」 時計の針が9時を過ぎた頃に初老の男性が一人、Open Your Heartに訪れた。 「神崎さん!!」 遥子と眞由美が同時に叫ぶ。 「大丈夫なの!?」 眞由美が駆け寄る。 「まぁ、お陰様でね」 店内に入りドア閉めようとした時に神崎が、よろけた。 眞由美と拳斗が咄嗟に支える…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆016

Open Your Heartの店内はフロア部分だけでも20畳位と中々広く入って左側の面には様々な年代の矢沢永吉のポスターが、入り口に面した壁には異なったロゴデザインのビーチタオルが特注の額に入れられて飾ってあり、その殆どが眞由美のコレクションだが、たまに常連客や昔からの仲間がプレゼントしてくれた物もある。 大きめで縦長の黒いソフ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆015

「まだよ。いらっしゃい」と眞由美。 「盛り上がってるみたいじゃない」 「情事さん、こんばんは」 「遥子ちゃん久しぶり!元気だった?」 「はい。去年は打ち上げ急に欠席してすみません」 「いいのいいの!でも遥子ちゃんは、ちゃんと事前に連絡くれるから助かるわぁ」 情事と呼ばれるこの女性は打ち上げ等を仕切る言…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆014

新年会当日。 麻理子は夕方6時にJR川崎駅で日中は仕事だった遥子と待ち合わせ軽く食事をしてから眞由美の店に向かった。 女性の足で駅から徒歩10分位の裏路地に面した雑居ビルの1階にOpen Your Heartは店を構えている。 開始予定時間は7時。 15分早く店に着くと扉には大きく『本日貸切』のプレートが掛かって…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆013

2004年1月 正月休みの余韻から覚め始めた頃に遥子からメールが届いた。 矢沢仲間達との新年会の誘いの内容であった。 日取りは今月の第4土曜日。場所は川崎のBar : Open Your Heart。 麻理子は昨年、武道館で逢った朝倉眞由美の事を思い出し、その時に貰った名刺をケースから出した。 いわゆる酒の…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆012

麻理子が風呂から上がった時、時計は既に日付が変わり1時を指していた。 髪を乾かしパジャマに着替えベッドに潜り込んだ時にやっとホッとする事が出来た。 当たり前だが今日は本当に疲れた。 だが頭は冴えてしまい色々な事を考えてしまう。 やはり思い浮かぶのは遥子と麗子の事だ。 あの二人が居なかったら帰る事も出来なかっ…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆011

麗子の運転するマジェスタが麻理子の自宅前に着いた時には既に11時を過ぎていた。 一人では家に戻り難いだろうと麻理子を気遣い麗子と遥子も一緒に付いてきた。 麗子が呼び鈴を押す。 麻理子の母、香澄が応対に出てきた。 麗子がインターホンに話し始めようとした時 「山本麻理子サンをお届けに上がりましたーッ!」 …
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆010

走り出すマジェスタの車中で麻理子は安堵の表情を浮かべていた。 「あ、ありがとうございました」 やっと普通に声が出る様になった。 「あんな所でボーッとしてたら駄目よ!しかもこんな時間に!」 「ご、ごめんなさい・・・」 「あんな連中と関わると酷い目に遭うよ!走って逃げるか大声出して助けを求めなきゃ!」 「…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆009

「遅れてごめんねぇ~」 遥子は男達の間に割って入って麻理子の腕を掴んだ。 「みんな待ってるから行こ!」 強引に麻理子の腕を引っ張る。 何が何なのか全く理解出来ないでいたが少なくとも今はこの見知らぬ女子に付いていった方がいいと思った。 「う、うん」 「ちょっとチョットー、その娘の友ダチィー?」 「…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆008

勢い余って家を飛び出してきたものの 行く当ても無ければお金もそれ程持ち合わせていない。 ただ無気力に調布駅前のパルコの中をうろついていたが、やがて閉店の時間。 会社帰りの大人達が忙しなく行き交う駅前のロータリーで 麻理子は途方に暮れていた。 素直に帰れば済む事なのだが麻理子にも、それなりに意地があった。 …
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆007

山本麻理子は1978年4月19日に東京の調布市にて市役所の職員である孝之、 元職員で現在は専業主婦の香澄の間に生まれる。 一人娘とゆう事もあって大事に育てられたが門限等は厳しく 塾や習い事は帰りが遅くなる事を理由に一切させてもらえずにいた。 麻理子もあまり自己主張をしない大人しい性格だった為に 親の言う事を素直に聞く良…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆006

頬を撫でる冷たい風が気持ちいい。 真冬の夜だとゆうのにコートを着る気にならない程に体が火照っている。 10年前とは違う今まで生きてて味わった事の無い感覚。 何もかもに圧倒された。今夜の感想を率直に言えば、こんな感じである。 マグマの様な熱気と深海の様な静寂、この相反する二つのイマジネーションを併せ持ったアーティス…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆005

「それじゃまたね。楽しんでいってね」 遥子と麻理子に笑顔で手を振りながら眞由美は若林の太い腕に手を廻し二人は去っていった。 麻理子は名刺に目を移す。 黒地にE.YAZAWAの赤いロゴと横顔のシルエットが彩られた面の裏に《Bar Open Your Heart owner 朝倉眞由美》と書いてある。 「眞由美さんは…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆004

開演20分前の武道館内部は今の季節を忘れそうになる程の熱気に溢れていた。 あちこちから聞こえてくる永ちゃんコールがまた更に温度を上げてる様にも思える。 2階席南西部G列の南寄りの端に腰掛けた麻理子は辺りを見回しながら高校時代の頃を思い出していた。 麻理子が武道館に来るのは1995年のビリー・ジョエルのコンサート以来、今…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆003

3人の男が近づいてきた。 「こんばんは」 「ごめんね。わざわざこっちに来てもらっちゃって」 「そんなのいいって」 「あんだけ人がいたら判り難いもんなぁ」 「毎年の事だけどな」 「来年からはこっちで待ち合わせするか?」 「あぁ。売店の前や時計台の真下よりはいいかもな」 挨拶代わりの雑談が遥子…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆002

「やっぱり混んでるわねぇ」 向かい側の歩道から時計台の方を見て遥子は、ため息をついた。 武道館の時計台は目印になりやすいので、この場を待ち合わせ場所に指定する人は多い。 「ちょっと待ってて」 遥子は大きめのバッグから携帯電話を取り出しメールを打ち始めた。 その間に辺りを見回す麻理子。 正直、自分達以外…
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆001

これは矢沢永吉の唄を愛した貴女達の物語である。 第壱章:初参戦 2003年12月21日 日曜日 東京 九段下 5:10PM 北風が木葉を散らし街を冷たく染める季節。 だが毎年この時期になると、このエリアだけは、ある独特の熱気に包まれる。 「わぁ.....」 山本麻理子はその熱気を帯びた人々の数…
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